あなたは、細かすぎる上司に出会ったことはありますか?
例えば
「ワードの文字を10.5から11に変えて」とか、
「情報共有のために1日3回ミーティングをやろう」とか、
「社内メールの”お疲れ様です”を”お疲れ様でございます”に変えて」とか
それお前の気が済む以外、誰も得しねえよ。
みたいなくっっっっそ細かい注文・指示を出してくる上司。
このように、部下の仕事に口を出しすぎるマネジメントのことを「マイクロマネジメント」と呼びます。
そして私は以前、マイクロマネジメント上司の元で働いていました。こんにちは、どぶのごみ子です。
そこで今回は マイクロマネジメントをバリバリ肌で感じ、ゴリゴリ心を削っていた張本人 が、マイクロマネジメントについて話したいと思います。
そこまで細かいってわけじゃないけど、うちの上司まじで何言ってるか分からない…意味不明すぎてムリ…という方はぜひこちらの記事をどうぞ。
マイクロマネジメント上司とは?
マイクロマネジメントとは、名前の通り【マイクロなマネジメントを行う】こと。
そしてマイクロマネジメント上司とは、上司不要な場面でも細かく部下の仕事に介入し、自分の意見優先で部下の仕事を進めようとする上司のことです。
それに対しても「メール文ができたら送信前に一度私に見せなさい」「送るなら私をCCに入れなさい」「相手から返信が帰ってきたら私にも転送しなさい」てな具合にいつでもどこでも私が・私に・私と・私も!と部下の仕事にグイグイ干渉してくる上司のことです。
部下からしたらウザい以外の何者でもありません。
なぜ上司はマイクロマネジメントをするのか
プライドが高い
マイクロマネジメント上司はプライドが高く、自分のやり方が最適だと思っている傾向にあります。
そのやり方が時代遅れな場合や間違っていることだって、勿論人間だからあるわけですが、そんな指摘を聞く耳は持ちません。
部下を自分のやり方に従わせることで「自分には力がある」と勘違いをし、プライドを保っています。
このタイプのマイクロマネジメント上司は部下を自分のプライド維持のために利用しているといっても過言ではありません。
部下のミスの尻拭いをしたくない
マイクロマネジメント上司の特徴として、他人のミスを許せないというのがあります。
部下のミスに対し「信じられない!自分ならもっとうまくやれるのに!」と考え、部下の育成や成長については考えが及びません。
部下のミスに過度に神経を尖らせる上司はどんどんミス回避のため過度な口出しを行い、マイクロマネジメント上司へと進化します。
これは上司になる器ではないのにうっかり上司になってしまった人に多く見られる傾向で、プレイヤー気質の上司に多いです。
細かい指示=上手いマネジメントだと思い込んでいる
これはどういうわけか、マネジメントそのものに対する考え方を間違えてるタイプ。
細かく指示を出しまくることで、自分は仕事をしていると勘違いしています。
このタイプのマイクロマネジメント上司は能力が低い場合が多く、部下の長所短所、人柄やスキルさえもよく分かっていません。
部下がどこまで1人で出来るかの予測が立てられないため、結果くそ無駄な細かい指示を出すのです。
指示に対し部下が「それ知ってる…」という空気を出しても一向に察知することはありませんし、万が一言葉で伝えようものなら一気に不機嫌になったりする面倒くさいタイプです。
上からの評価を気にしすぎている
自分の査定や昇格ばかりを気にしている上司も、マイクロマネジメントに陥りやすいので注意が必要です。
このタイプのマイクロマネジメント上司にとって、部下は自分の評価を上げるための駒に過ぎません。
自分の評価を上げるため、マイクロマネジメント上司は部下に高い水準の仕事を求め、ミスは絶対に許しません。
また、部下に指示を出しているところを周囲に見せ付けることで、上司自身のポイントアップを図ることもしばしばです。
当然ですが 自分の評価死守のため、部下が「辞めます」と言うと急に焦って優しくなったり、はたまた威圧的な態度で退職を無理やり引き止めたりするのもこのタイプのマイクロマネジメント上司に多い特徴といえます。
マイクロマネジメントされると部下はどうなるか
やる気がなくなる
一生懸命考えて仕事をやっても無駄に口出しされ、自分なりに工夫してやっても意味不明な理由により全ボツからのやり直し。
そんな状況でやる気を維持できる人間はいません。
マイクロマネジメント上司の過度な口出しや修正は、部下のやる気や自信を根こそぎ奪っていきます。
やる気を失った部下の労働に対する意識は「仕事をして金を稼ぐ」から「マイクロマネジメント上司に耐えて金を稼ぐ」に変わり、会社の利益なんて考えもしなくなります。
考えることをやめロボット化する
マイクロマネジメント上司の理不尽な修正や意味不明な指示に従い続けた部下は、考えることを放棄します。
何かを提案したってどうせ却下されるということ、言われたことだけをやるのが上司の機嫌を損ねない唯一の方法だということを学ぶからです。
考えることを放棄した部下はマイクロマネジメント上司のロボットと化し、例え間違った指示に気づいていても指摘することはせず淡々と指示に従います。
病んで辞める
やる気がなくなり考えることを放棄しても、心まで本当のロボットになるわけではありません。
常に細かいマイクロマネジメント上司に脅えながら仕事をし続けた結果、当然病む部下、うつやパニック障害を発症する部下、ブチ切れて飛ぶ部下等、マイクロマネジメント上司に拒絶反応を示す部下たちが現れます。
そんな部下たちの着地点は「辞める」です。
ちなみに私がいた会社ではだいたい半年に一人はマイクロマネジメント上司が原因で退職していました。
マイクロマネジメント上司に対処法はあるのか
よくネットではたくさん業務報告をしてマイクロマネジメント上司を安心させてあげましょうみたいなアドバイスがありますが、実体験として
鋼のメンタルを持ってる部下じゃない限り無理です。
マイクロマネジメントの度合いにもよりますが、そんな簡単に上司は自分のマネジメント方法を変えられません。
部下の方だって最初は頑張って報告業務をこなしても、その内「いつまで無駄な報告ごっこをやるんだろう…」と思い始めます。
個人的には
- 定期的に病みながらロボット化する
- マイクロマネジメント上司よりさらに上の上司に相談する
- 辞める
しか対処法はないと思います。
正直どれも最善とはいいがたく、どれを選んでもリスクやデメリットがありますが、残念ながらマイクロマネジメント上司に最善策はありません。
ちなみに2つ目の「マイクロマネジメント上司より更に上の上司に相談する」は、相談する相手を間違えれば、内容がマイクロマネジメント上司に伝わり火に油を注ぐ結果になることもあるので、注意が必要です。
マイクロマネジメントに苦しむ人へ
ちなみに、3年弱マイクロマネジメントに耐えた私が最終的にとった行動は、自分が辞める覚悟で社長に直談判しに行くでした。辞める気になれば何でも出来るもの。
私は運よく、社長が真面目に問題解決に努めてくれたため辞めずに済みましたが、何も対応がなければ飛ぶように辞めていたと思います。
マイクロマネジメントを体験して分かったことは、株を落としながら憎まれる上司、心を病む部下、退職者続出の会社、誰も得しないということです。
上司がどんなマネジメントをするかなんて入社時には分からないもの。
マイクロマネジメント上司との出会いは運ゲーです。
出会ってしまったら自分はどう対処するのか、早急に決断を出したほうがいいです。
ちなみに、辞めてしまった元同僚の中にはうつを発症し、辞めた後も暫く働けない状態の人も多くいました。
もしも今、あなたがマイクロマネジメントに悩んでいるのなら、うつになるまで我慢せず、早く逃げてほしいです。
会社はうつになったあなたの面倒を見てはくれません。
んじゃまた。