他人に当たるなんて行儀が悪いぞ、と言えたらどんなによいか。こんにちは、どぶのごみ子です。
時たま職場には「何でかわからんけど、自分にだけめっちゃ強く当たってくる人」がいます。
まあ人間の生態は、実のところ細かく分かれていますからね。「ヒト科・人畜無害属」の人がいれば「ヒト科・危険人物属」の人もいて、残念ながら「科」さえ同じなら属が違っても共生を求められるのが現代の人間社会です。
でも、職場に自分にだけ当たりが強い人がいるのって、まあまあ面倒。
生き物には相性があるので合わずに嫌われてしまうのは仕方ないにしても、隠されることなく剝き出しの敵意は取扱いに注意が必要で、なんていうか心の手間が増えます。
ということで今回のテーマは「職場にいる自分にだけ当たりが強い人って、食物連鎖の底辺でも探してんのかな」です。初めて白状しますが、ほぼ毎回テーマは適当です。
職場で強く当たられる人の特徴
例外もありますが「いじめられる奴はどこに行ってもいじめられる」という言葉に該当する人間は実在すると思います。
まずは職場で強く当たられる人の特徴を考えてみましょう。
よくオロオロしている
テンパりやすかったり、人の言動を真に受けて右往左往したりするタイプの人は、狙いを定めて強く当たる人間の餌食になりやすいです。
自分にだけ当たりが強い人の気持ちを代弁するなら「どうせ強く当たったって、オロオロしてばかりで何もできやしないでしょう?」ってなもんです。
また、あなたがオロオロと困っている姿は頼りなさげで、強く当たる人にとって恰好のオモチャになります。
言い返さず大人しい
職場で自分にだけ当たりが強い人は“気持ちよく当たらせてくれる他人”を求めているので、言い返してこなさそうな大人しい人をターゲットに選びます。
また、物腰が柔らかく穏やかな人は「あの人なら優しいから何でも許してくれる」と誤解され、強く当たられることがあるかもしれませんね。
ちなみに、大人しい人ばかり狙って強く当たる人は、もれなく打たれ弱いです。
仕事能力やデリカシーに問題がある
オロオロしてしまうのも大人しいのも本人の気質であり特段悪いことではありませんが、中には当たられる側に非がある場合もあります。
著しく仕事ができない人や、デリカシーに欠ける言動をする人は、相手の感情を逆なでするので強く当たられやすいです。
もちろん個人的には「言葉を操る人間に生まれた以上、どんな場面においても話し合いで問題解決を図るべき」だと考えますが、それがまかり通るほど人間の生き様が綺麗なら世界はもっと美しいでしょう。
よって、自分だけ強く当たられた時、本当に自分に非がなかったのかを一度振り返ってみてもいいかもしれません。
職場で自分にだけ当たりが強い人の心理
職場で自分にだけ当たりが強い人の心には「周囲から強い人だと思われたい」とか「あなたを嫌ってる」とか「八つ当たりでついうっかり」とか、いろんな気持ちが浮かんでいるのでしょう。ま、どんな理由でも本当に当たるのはどーかと思いますけど。
ですが、どんな気持ちがあるにせよ根底には「あなたを舐めている」という心理が働いていると思うのです。
ちょっと気は進みませんが、職場で自分にだけ強く当たるクズの気持ちになってみましょう。
さらには私が万事休すのクズなら、相手のことが嫌いだったり、八つ当たりしたい気分でも、自分と相手が対等もしくは相手の方が役者が上だと思っているうちは気安く敵意を見せたりしない。だって嫌われたら嫌だし、一杯食わされるのは自分かもしれないから。
人間には「自分の立場を守りたい」という保身的な思考や「利益をもたらす人に気に入られたい」という損得勘定、「好意を寄せる人から好かれたい」という共感を求める気持ちがあります。
よって、たとえクズでもよほど頭のネジがゆるんでいない限り、自分が一目置いている人や大切に思っている人、対等な人間として尊重している人相手に舐めた態度は取りません。
自分にだけ当たりが強い人は、職場の人間を的確に見定め「あなたなら何もかも自分より下。嫌われたって痛くもかゆくもないから強く当たっても大丈夫」とあなたを見くびっているから、堂々と攻撃的な態度が取れるのです。わざわざ人を選んで強く当たるなんてさすがクズだぜ!
相手の姑息な心理は対処に一役買うことも
しかし相手が持つ「クズで姑息な心」は、うまく使えば案外使い勝手がいいものです。
きちんと人物選定して当たれる狡猾な人は、まだ自分を可愛く思える程度に頭のネジが締まっているので、立場の揺らぎや損をチラつかせるだけで簡単に対処できる可能性があります。
正直なところ「自分にだけ強く当たる人間」なんかより「誰彼構わず当たり散らす人間」のほうが自己防衛機能とか損得勘定どこいった?って感じで危険指数はよっぽど高め。
職場にいる自分にだけ当たりが強い人への対処法
自分にだけ当たりが強い人への対処法は大きく分けて「防御」と「攻撃」の二種類あると思います。
もちろん防御と攻撃を組み合わせても、防御だけ、攻撃だけに特化させても問題なし。要は自分にだけ当たりが強い人に少々大人しくなって頂きたいのです。
そのために大切なのは、どんな場面においても怒りや悲しみの感情を殺し、俯瞰で考えること。
客観的に見た自分の心理状態や場の状況から、防御または攻撃どちらが効果的かを選択し、最も有効な言動を取ったほうが厄介ごとは早く収束します。
…と、文字にすると何だか難しい感じですが、つまりは落ち着いて空気を読んで行動して!ってことです。
ここからは防御編と攻撃編、おまけの番外編に分けて、職場にいる自分にだけ当たりが強い人への対処法をお伝えします。
防御編:職場の自分にだけ当たりが強い人への対処法
可能ならその場から立ち去る
職場にいる自分にだけ当たりが強い人とは、日頃からできるだけ関わらないのが吉です。
苦手意識がある人と同じ空間で過ごすのってつらいですし、緊張します。
また、強く当たられた時も逃げ出せる状況なら逃げ出して全然おーけー。
強く当たる言葉がもたらすのは「話し手への満足感」のみであり、聞き手にとって大きく得られるものはありません。
かつて私も、謎の小言が多い人と一緒に仕事をしたことがありますが、ヒステリーが始まるとすぐに「すいませんでしたーーー!」と言いながら別室に移動したり、クライアントに電話をかけたりしていました。
聞き流して飽きるのを待つ
しかしどうしても逃げ切れない場面もあります。
そんな時は、ただひたすら聞き流しましょう。
死んだ魚の目をしながら「その通りですね」「申し訳ありません」と壊れたラジオよろしく棒読みのセリフを繰り返すだけで100点満点です。
ちなみに聞き流す際の相槌は、できるだけ堂々かつゆっくり打つのがポイント。
慌てふためいたような姿は相手に娯楽を与え楽しませてしまいますし、時間稼ぎになりません。
ちなみに私が職場で強く当たられた時は、ほぼこの方法で対処しています。
相手がのれんに腕押しだと気づいて強く当たるのをやめてくれることもありますし、やめてくれなくても私は心の中で「聞き流してるってわかんないんだ?」と馬鹿にできるので精神の均衡が保てます。
攻撃編:職場の自分にだけ当たりが強い人への対処法
先回りして行動する
反論するだけが攻撃ではありません。
相手に合わせて先手を打ち、あらかじめ強く当たられる原因を潰しておくのも攻撃になり得ます。
「~やっておいて!」と強く言われたとき、すぐさま「やってあります!」と返せれば、強く当たる人のプライドを傷つけられるためです。
よって日頃から「指示を予想し仕事を片付けておく」「強く当たる人の機嫌に合わせて仕事をする」を意識してみましょう。ちなみに仕事の精度も重要です。
何で自分にだけ強く当たる嫌な奴にそこまで気を使わなきゃいけないんだ!と思うかもしれませんが、小さな気配りは大きなダメージ回避に繋がります。
ちなみに先回りで行動しても何かにつけて嫌味を言われることもあるかもですが、それは「なんか犬が吠えてる」とでも思って気にしないようにしましょう。
全力で被害者ぶる
あまりにも強く当たられて頭にきたら、全力で被害者ぶるのもおすすめ。
被害者ぶる目的はただ一つ、周囲にいる人を自分の味方にし、強く当たる人の居心地を悪くするためです。
具体的な行動の例としては、
- オーバーすぎるくらいに謝ってみる
- 気落ちし反省している風を装う
- ひどく悩んでいる風を装う
などが有効。
派手な謝罪やひどく落ち込んでいる様子は周囲の注目を引きますが、強く当たる人にとってそれは「自分が悪者に見られかねない状況」になるため、保身に走って自滅したり当たりが弱まったりしやすいのです。
強がって耐えてばかりいるよりも、計算で見せる弱さは武器になります。
番外編:強く出たいなら勝算を見極めろ
さて中には「攻撃編」を「姑息な心理戦」と捉えた方もいるかもしれません。そして否定できません。
「もっと正々堂々、ガツーンと強く言い返してやりたいんだ!」と思った方もきっといるでしょう。
もちろん、自分にだけ強く当たる人に対し、こちらも強く言い返したっていいのです。
しかしそれは万が一「言い合い」に発展した際、相手を確実に言い含められると勝算がある場合に限ります。
だからこそ強く出るのは、冴えた頭で自論を展開できると確信が持てた時だけにするのがベター。
言い返すなとはいいませんし悪いことだとも思いませんが、口は禍の元ともいいますし、安易な無駄使いは厳禁です。
強く当たる人と一緒の職場が死ぬほどつらいなら
部署異動を申請したり、今すぐ退職したりしたって全然いいと思います。
もちろん異動や転職で流れた先にも嫌な人や合わない人はいると思いますが「自分にだけ強く当たる人」とピンポイントで再会する確率はそこまで高くないはずです。
ただ「死ぬほどってわけでもないけどまあつらい」程度なら、なんとか自分に合った対処法を探し出し、仕事に慣れた今の職場でもうしばらく過ごしてみてもいいのかもしれません。辞めるのはいつでも辞められますしね。
特定の相手にだけ強く当たる人は“誰かに強く当たらなきゃ自分を持て余してしまうと勘違いした人”だと私は考えています。
それ以上でも以下でもないけれど、できれば勘違いに毒されてあなたが傷つかなければいいなと思っているところです。
んじゃまた。