「携帯ショップはクレームが多い」「携帯ショップはヤバい客が多い」とはわりと周知の事実ですが、いざ働いてみると本当に予測不可能レベルにヤバい客からカオスなクレームをぶつけられる日々が待っています。
こんにちは、どぶのごみ子です。
立派な学歴もまともな職歴もハツラツとした印象もない私が就職活動をしたところ、雇ってくれたのが唯一携帯ショップだけだったので、庭とか呼ばれている某携帯ショップで3年ほど働きました。
今はもう辞めてしまいましたが、辞めた今でも思うことは
携帯ショップにくるヤバい客はガチでヤバい。
です。
ということで今回は「携帯ショップのヤバい客が放つ、ヤバいクレームについて」がテーマです。
前提として、携帯ショップに来るお客さん全員を悪く言いたいわけではありません。
大半のお客さんは普通です。あとたまにすごく良いお客さんも来ます。
携帯ショップで出会ったヤバい客5選
ジャブ程度に、私が携帯ショップに勤務した3年間で出会った、今でも忘れられないヤバい客の話でもしようかと思います。
1人目:どう見ても騙されてる客
- 詐欺メールにお金を振り込んじゃった客
- 出会い系のサクラに大金つぎ込んだ客
- 新規契約した携帯を担保に借金しようとしてる客
どっからどう見ても騙されてるようにしか見えないお客様のご来店です。
「出会い系のえみちゃんから返信がない!携帯が壊れてるかもしれないから見て!!」と鬼の形相で駆け込まれても困りますお客様。携帯は全然壊れてません。
あとえみちゃんは恐らくサクラでございます。
2人目:店内で粗相をする客
店内が臭い気がする、と思った時には時すでに遅かった。
ズボンのお尻が茶色に染まっている客。
そして歩くたび点々と床に広がっていくう〇ち…。
店内で盛大に粗相をするお客様のご来店です。
なぜ脱糞されているのですかお客様。そしてなぜ平気な顔で歩き回るのですか、汚れを広げないでください止まってくださいイィィィヤァァァァ!!!
当店はトイレではございません。
3人目:シャッターを破壊する客
ある営業終り、店内で締め作業をしていた時。
「テメーら休んでんじゃねえ!!!」という怒号と共に、つい先ほど閉めたはずのシャッターがドガーン!バゴーン!と異音を発しながら変形し始めました。
シャッターを破壊して営業時間延長を訴えるお客様のご来店です。
バールでシャッター壊すって普通に犯罪ですので、全力で110番致しますお客様。あああ、店内ドアのガラスまで割って…。
ちなみにお客様が持っている機種はドコモですが、うちはauです…。
4人目:写メでセクハラしてくる客
「使い方がわからなくて…」と言いながら席に着いた男性客が見せてくれたスマホには、全裸の客自身の写真が表示されていました。
見せて嬉しい、変態なお客様のご来店です。
私にどんな反応を期待して、そんなことをするのですかお客様。汚いものを見せられて私は今「虚無」の真っただ中にいるのですが。
強いて感想を申し上げるなら、大変粗末。以上です。
5人目:店内で手首切った客
混雑していた店内から急に悲鳴が聞こえたので駆けつけたところ、床に血だまりができていました。
どうやら待っていた客の1人がリストカットをしたようです。
メンタルが絶不調なお客様のご来店です。
もしもうっかり深く切って、こんなしがない携帯ショップで死んだら死に切れませんよお客様。携帯ショップよりも病院に行ってください。
とりあえず救急車呼びますね…。
携帯ショップあるある、ヤバいクレーム5選
簡単な話をややこしく大事にして、1時間も2時間も同じ内容で店内に居座るのがヤバいクレーム。
ということでここからは携帯ショップあるあるクレームを、当時の私の心の声とともに紹介します。
「本人確認書類ないよ?顔で本人って分かんない?」
分かるわけねーだろ。
携帯ショップで何か手続するには本人確認できる書類が必須ですが、それを忘れた客が長々とゴネてクレームに発展するパターンです。
「わざわざ足を運んだのに」と面倒かつ残念に思う気持ちはわかるのですが、ルールはルールです。
「料金滞納くらいで回線止めるな。今すぐ使えるようにしろ」
なら今すぐ金を払え。
ガスや水道と同じで、携帯料金も滞納すれば当然サービスは一時停止扱いになりますが、それに対してクレームを入れてくるパターンです。
確かに今のご時世、携帯がない生活は不便だと思いますが、料金を払わずに有料サービスを受けるのはただの泥棒行為です。
「落としたら壊れるとか聞いてない。画面割れたから弁償して」
落としたら何でも壊れるがな。
自分の過失をムリヤリ携帯ショップになすりつけて何とかしてもらおう、とクレームをつけてくるパターンです。
携帯ショップは慈善団体じゃありません。客の過失は客自身で責任を取る必要があります。
「修理に出したらデータ消えるとかふざけんな。土下座して」
なんで土下座?
こればかりはよくわかりませんが、何かにつけて土下座を要求してくるヤバい客はいます。私は土下座したことありませんが。
データが消えるのがショックである、という気持ちは酌みますが、携帯ショップ店員が土下座したってデータは戻りません。
「DLしたアプリの使い方教えて。わからない?は?」
知らねえよ。
携帯で分からないことは携帯ショップに行けば全部解決してもらえる、と信じ込んでいる客が怒り狂った末、クレームになるパターンです。
冷蔵庫に入れた野菜の使い方が分からなくても、冷蔵庫を買った販売店に調理方法を聞かないのと同じ話で、客自身でDLしたアプリや使っているサイトは携帯ショップでは対処できません。
携帯ショップのヤバい客・クレームをどう対応するか
携帯ショップだけでなく接客業に就いた人なら一度は悩むこの悩み。
ただ正直、私は特段クレーム対応が上手かったわけではないので、誰かに役立ててもらえるような立派な知識や経験はありません。ごめんなさい。
しかし悩んでいる時って藁にもすがる思いだということは想像に難くないので、とりあえず私独自の方法ではありますが、ヤバい客をレベル別に分けて対応する方法をお伝えしておきます。
使えそうなところがあれば使ってもらえたら嬉しいです。
レベル別・クレーム対応方法
ざっくり手順を説明するなら簡単3ステップです。
- レベルの基準やレベル別の対応方法をあらかじめ自分で決めておく
- ヤバい客が来たらレベル別に振り分ける
- レベル別の対応方法に沿って対応する
ちなみに私のクレームレベルの判断基準は肌感覚です。
「こいつヤベえな」とどれくらい強く思うか、ってだけの話。
自分の中でルールを作ることで機械的に動くことができ、感情を揺さぶられにくくなると思います。
本当に携帯ショップや店員に過失がある時はレベル分けなんてせず、ちゃんと謝ってください。
以下参考程度に、私のレベル別対応方法です。
ヤバい客レベル:初級
- とりあえずひたすら話を聞く
- ほんのちょこっと謝りながら相槌を打つ
- 無理な要求は客センに任せる
初級レベルのヤバい客は、ちょっとゴネて携帯ショップ店員の出方を伺っているだけという場合もあるので、過剰に謝る必要はありません。
とにかくひたすらクレーム内容を聞き、ちょっと相手の話が途切れたところで「申し訳ございません」と言っておくくらいでOKです。
ちゃんと申し訳なさそうな演技だけお願いします。
また、無理な要求を断り続けて客の怒りが収まらないなら、お客様センターに電話を繋いであげましょう。
ヤバい客レベル:中級
- 長期戦覚悟で話を聞く
- 客の様子をよく伺う
- 客に疲れが見えたらダイナミックに謝る
初級レベルの対応では収まらない場合や、客のヤバさがヒートアップしてると判断した場合には、長期戦になることを覚悟して中級レベルの対応に切り替えます。
いくらヤバい客といえど、ヒートアップした状態はだいたい30分~1時間ほどで落ち着くので、客が疲れて落ち着く瞬間を伺いつつクレームを延々と聞きます。
そして疲れが見えたら、周囲に聞こえるようにダイナミックに謝ります。
「この度は!本当に!申し訳ございません!しかし!利用料をお支払いしていただかないと回線を再開させることはできません!本当に!申し訳ございません!!」
てな具合です。
コントっぽくならないようにめちゃくちゃ申し訳なさそうにするのがコツ。役者魂の見せどころです。
周囲に自分の無理な要求をバラされて気まずいと思ってくれる客なら、わりとこの方法で退散、またはかなり大人しくなってくれます。
例えば前のめりの姿勢から背もたれに体を預けて一瞬周囲を見渡す、とか悪態をついたあと言葉数が減ったり声のトーンが下がったりする瞬間です。
ヤバい客レベル:上級
- 店長を呼ぶ
- 警察を呼ぶ
一生懸命話を聞いたし、できる限り全力で謝ったけど一向に客のクレームが収まらない、という場合はもう最終手段・上級レベルの対応をするしかありません。
どれくらいを上級レベルと呼ぶかは人それぞれだと思いますが、私は罵詈雑言で普通の会話ができない・物を投げるなど攻撃性が高い客は上級レベルとしていました。
上級レベルの客が来たら、大人しく店長に対応をお願いしましょう。
もしも店長が不在の日や、店長がクソでクレーム対応の交代を渋った際は、客に面と向かって「そんなことをされると大変怖いです。警察に相談させて頂きます」と言ってみましょう。
それだけで退散してくれる客もいるのでまずは言って様子を見ます。
そう言っても客が全くひるまない場合は、宣言通り警察を呼びます。
携帯ショップのヤバい客に誠意なんて見せなくていい
もちろん携帯ショップの店員はお金を貰うわけですから、お客様に色んな提案ができるよう知識を増やす努力や、心地よいと思ってもらえるような接客を心がける必要があります。
また、万が一携帯ショップの過失でお客様に迷惑をかけてしまった場合は、きちんと謝罪する必要だってあります。
しかし、ヤバい客にまでそんな真心溢れる対応をする必要はありません。
ヤバい客にとって心地いい環境を提供すれば、足繁く通い長時間滞在するようになります。
その結果携帯ショップ店員の精神は削られ、他の優良なお客様の待ち時間を長引かせることに繋がるでしょう。
ヤバい客を丁重にもてなして喜ぶのは、ヤバい客自身と携帯キャリアの会社くらいで、そんなことをやっても顧客全体の満足には繋がりませんし、そもそも店員のメンタルが持ちません。
ヤバい客や理不尽なクレームに一番必要なのは、誠意ある対応をしている風に装う演技力だと思って接客をしていましたし、今でも間違ってなかったと思っています。
クレームという名のいちゃもんのせいで店員が病むなんてバカな話です。ばーかばーか。
接客業の皆様、頑張ってください。
携帯ショップを辞めて今じゃただの客となった私も、せめてヤバい客と呼ばれないよう頑張って大人しく生きていきます。
じゃまた。