コミュ障を発揮すると「アッ…ァ…ア…」とまるでジブリ千と千尋の神隠しに出てくるカオナシみたいになってしまう、どぶのごみ子です。
爆速で世の中に浸透したコミュ障という言葉。
他人とうまく話せなかったり、空気が読めなかったり、とにかく人とのコミュニケーションに関して何らかの障害がある人という意味でよく使われるコミュ障は、人生でかなり損をする部類の人種だと思います。
かくいう私もコミュ障で、ずっと克服したいと思っていました。
かつては努力すればコミュ障が治ると信じて行動していた時期もありましたが、コミュ障は治らないことを受け入れ、必要なのは克服ではなくコミュ障をカバーすることだと気づいてからはだいぶ生きるのが楽になりました。
そこで今回はコミュ障が治らない原因と、そんなコミュ障をうまくカバーする方法についてお話します。
コミュ障が治らない原因
コミュ障の人は程度はあれど対人恐怖症であることが多いと言われています。
そしてコミュ障は基本的には治りません。
コミュ障をカバーして人並みに日常生活を送ることはできますが、コミュ障を完全に克服することは難しいです。
その理由は
- コミュ障の原因をはっきりさせるのは難しいから
- 完成してしまったコミュ障な性格は治りにくいから
- コミュ障を治療するのは時間やお金がかかりすぎるから
です。1つずつ簡単に説明します。
コミュ障の原因をはっきりさせるのは難しいから
コミュ障の原因になった出来事が明確であれば、そこについて真剣に向き合うという方法もありそうですが、コミュ障は色々な出来事が複雑に絡んだ結果、陥ることがほとんどです。
誰かにいじめられたり、友達だと思っていた人から仲間外れにされたり、家庭環境が悪かったり、つらい環境下で労働することになったり…
このように、コミュ障になってしまった原因はこれまでの人生を積み重ねた結果であり、1つ1つ原因を紐解いて解決しようにも容易に出来るものではありません。
完成してしまったコミュ障な性格は治りにくいから
本人の自覚の有無は置いておいて、コミュ障の人は大人になったある日突然コミュ障になるのではなく、幼少期からコミュ障であることが多いです。
幼い子供の性格は大人になっても変わらないという意味の三つ子の魂百までということわざがあるように、人間は幼少期の性格がその後の性格に大きな影響を与えるとされています。
これは、子供の頃からコミュ障の人は性格の基礎からコミュ障である可能性が高いということを意味します。
また、人間の性格や考え方は年齢を重ねれば重ねるほど完成されていき、なかなか修正できません。
コミュ障を治療するのは時間やお金がかかりすぎるから
コミュ障は対人恐怖症の可能性が高いという話をしましたが、対人恐怖症を完全克服しようと思うとかなり時間もお金もかかります。
場合によっては投薬治療などもあるようですが、基本的には心療内科や精神内科で医師やカウンセラーのもと、カウンセリングを受け認知行動療法という方法により少しずつ少しずつ考え方を変えていくという方法が一般的です。
しかし、コミュ障で人生詰むことはあっても、人生が終わる(物理的に死亡)することってありませんよね。
死ぬような病気でもないのに病院でお金と時間を使うのはもったいないと思う人が圧倒的に多いと思います。
治らないコミュ障は受け入れて付き合い方を探す
コミュ障の人がコミュ障を全力発揮してしまう理由の一つに「自分がコミュ障であることを受け入れられない」というのが大きいと思います。
- コミュ障な自分が嫌だ
- うまく話さなくてはいけない
- 人付き合いをしなければいけない
- 皆はちゃんとできているのに何で自分だけ…
などと考えて自分で自分をどんどん追い込んではいませんか?
そんなことを考えて人とコミュニケーションを取れば取るほど挙動は不振になります。
うまく話せなくても、友達が出来なくてもいいんです。コミュ障は治らないんですから。
まずは、自分自身がコミュ障な自分を受け入れる必要があります。
ところが、受け入れただけでは生きやすくはなりません。
コミュ障のまま生きていけるほど世間は優しくありませんよね。学校生活はギリギリ送れたとしてもコミュ障のまま社会に出るのはかなりキツイです。
できる仕事は限られるし、万が一働きに出なくていい状況を作り出せたとしても、他者と全く関わらず暮らすことはできません。
だからと言って「コミュ障は治らないからコミュ障な私に合わせて!」という態度も人としていかがなものかと思います。
ではどうするか?
治らないコミュ障を治す努力をしても無駄なら、コミュ障との付き合い方を探せばいいのです。
治らないコミュ障に必要なのは演じる力
私のコミュ障は治ることなく、今日も絶賛コミュ障のままです。
しかし、現在では普通の会社勤めをし社内の人間と普通に会話したり、会議などでも問題なく発言できたりしています。
何をしたか?
ぶっちゃけ場数を踏みまくって人の真似をする。
色んな人のコミュニケーションしている姿を盗み見て自分で実践する。失敗したと思ったら違う人の真似をしてまた実践する。
これだけです。これをひたすら毎日毎日繰り返す。
でも暫くするとすごく上手にバラエティ番組なんかをこなしますよね。要はあれと同じです。
また、単純に場数を踏むことで慣れを生むことが出来ます。
コミュ障じゃない人そのものになることは、自分の本質を変えることになるので正直かなり難しいですが、一時的にコミュ障じゃない人間を演じることはそんなに難しいことではありません。
また、コミュ障を受け入れたことによりコミュ障な自分を責める気持ちがないので、例え何か会話で失敗したとしても、自分を過剰に責めることがなくなります。
まあ結局はただの「コミュ障じゃないキャラ」なので、オフモードに急に話しかけられると今でもキョドってしまいますが、慣れれば一秒でコミュ障じゃないキャラを召喚できるようになります。
演じた後、上手に人と会話を続ける方法については、こちらの記事で詳しく書いています。
コミュ障の自分を責めても仕方ない
本気のコミュ障というのは本当に人と関わるだけで精神を消耗するしんどい人種です。そんなコミュ障を何とか克服したい、と思うのは自然のことだと思います。
しかし繰り返しますがコミュ障は治らないというのが私の持論です。
もしかしたら治る人もいるかもしれませんが、そんなのはごく一部の本当に強運の持ち主だけだと思います。
治らない性格を責めて自分で自分を苦しめる時間というのは人生でかなり無駄な時間です。
一時しのぎでもいいんです。外にいるときだけで大丈夫。
大切なのはコミュ障じゃないキャラを演じて他者とコミュニケーションを取ること。そうしないとまだまだ生きにくい社会なので仕方がないです。
「演技して構築するコミュニケーションなんて本当のコミュニケーションじゃない」という意見もありますし、それも一理あるとは思います。
ただ、本当のコミュニケーションどころか普通のコミュニケーションすら取れないからコミュ障やってんだよって話です。
最初は演技でもコミュニケーションを取っていれば、何かで気が合うことが分かり演技せず話せる関係になれるかもしれません。演技しなけりゃまともなコミュニケーションすら取れず、その後の関係なんて全く見えません。
コミュ障の自分を尊重しつつ、うまくコミュ障と付き合って生きていきましょう。
では、また次の更新でお会いしましょう。